究極の喚起
お兄ちゃん後ろ~~~!
祖母が亡くなった一家に降りかかる悲劇。
長男の運転する車に乗っていた長女が事故死した。
そのことで過家族は病んでいき…。
コッ…コッ…舌打ちの音が追いかけてくる。
恐怖を引き連れて。
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===登場人物===
●アニー…ミニチュアハウス作家、遺伝に怯えている
●スティーブ…アニーの夫、普通の思考の持ち主
●ピーター…アニーの息子、高校生、事故で妹を死なせ…
●チャーリー…ナッツアレルギーを持つアニーの娘
●エレン…アニーの母、精神病を患っていた
●ジョーン…遺族の会で知り合った女性
祖母のエレンが死んだ。
エレンとうまく行ってなかったアニーは、葬儀もどこか他人事。
弔問客にも「ウチの知らん人がぎょうさん来てくれて…」と母に関心がなかったことを隠さない。
娘のチャーリーはおばあちゃんっ子だったせいで気分サゲサゲ
この子がなんとも言えず不気味で覇気がなく、いつもコッ!と舌打ちするのが癖になってはるん。
エレンの墓が荒らされた…そんな連絡がスティーブのところに来るが、彼はアニーには内緒にしていた。
アニーは家族を亡くした人が集まる遺族の会に出かけ、
「ウチのお母ちゃん(乖離性同一障害)もお父ちゃん(統合失調症で餓死)も兄ちゃん(被害妄想で自死)も、みんな精神を患ってた。
ウチ自身も夢遊病で、この精神の遺伝子が子供に受け継がれていたらと思うと怖い」
なんて告白したりなんかして。
ピーターが友人のパーリーに行きたいと言い出した。
アニーはチャーリーを連れて行ってくれるなら行ってもいいと条件を出す。
そのパーリーでチャーリーはナッツ入りの食べ物を口に入れてしまいアレルギー発作。
慌てて猛スピードで車を走らせ帰宅する途中、息苦しくなったチャーリーが窓を開け、外の空気を吸おうと身を乗り出した時。
まさにその時。
ピーターは路上に動物の死骸らしきものを見つけハンドルを切ってしまった。
ゴッ!
鈍い音。
チャーリーは道端の電信柱に頭をぶつけ、首チョンパ
ピーターはそのまま家に帰り、自室のベッドに閉じこもる。
翌朝、母の絶叫が…。
ピーターは自責の念に駆られ、アニーは心ここにあらずな状況。
スティーブは父親として、今生きて精神崩壊の危機にある息子をなんとかしてやりたいと思うものの、なかなかうまくいかない。
アニーはどんどん病んでいき、ピーターもまたどんどん病ん
いく。
引きずられてスティーブも病んでいく…。
病みのループがノンストップってやつよ。
アニーは、遺族の会で知り合ったジョーンに、無理やり家に連れて行かれ降霊術を教えられる。
全く信用していなかったアニーだけれど、目の前で起きる超常現象に恐怖を感じつつ魅了されてしまった。
ジョーンの言うようにろうそくを灯し、チャーリーが大事にしていたスケッチブックを媒介にして彼女を呼び寄せることに。
真夜中に降霊会をやりだすアニーに戸惑う家族。
ピーターは無言の責め苦だと感じ、ストレスマックス。
たまに聞こえるコッ…という舌打ちの音に怯えまくる。
ここでまだ理性をかろうじて保っていたスティーブは、ピーターを守ることに専念。
スティーブにはアニーの言うことがたわごとにしか聞こえない。
そらそうよ。
ソラ・ソ・ウヨ!
アニーは降霊術でなんか変なものを呼び寄せたんちゃうかと思い、チャーリーのスケッチブックを燃やそうとするが自分の腕に火がついて焼却を断念
ジョーンの家に押しかけたら彼女は姿を消してはった。
エレンの遺品からジョーンがエリカと同じカルト教団に入っていたことを知るアニー。
また、屋根裏部屋にはエレンの遺体(首なし)があるじゃないのよさ。
時を同じくしてピーターは意識が錯乱し、自分の顔を机に叩きつけ鼻の骨を折る重症。
学校からお呼び出し。
意識をなくしたピーターをベッドに運ぶ夫婦だが、アニーはピーターより「屋根裏に遺体が遺体がアワワワハワワ」と、自分の云いたいことを言ってパニック。
確かに遺体はあったけど、スティーブは「お前が墓を掘り返して持ってきたんちゃうんかい」とアニーを疑ってる。
「ちゃうねん!
ジョーンはお母ちゃんのカルト仲間やってん!
お母ちゃんは悪魔ペイモンを信仰してるんよ、ウチら家族は、はめられてん!
地獄の門がオープンセサミったわけよ。
ウチな、この責任とってスケッチブック燃やそうとしてんけど、ウチが燃えるねん。
ほんでお願い、このスケッチブックを、
あなたの手で燃やしておくれでないか?
自分では、燃える覚悟ができひんから…」
スティーブにしたら「何言うとんねんコイツ」だよね?いよいよおかしくなりおったわ…だよね。
夜中に家族叩き起こして降霊会したと思ったら屋根裏にオカンの遺体隠しとるし、しかも意味のわからんことをギャーギャーわめきよる。
「私を信じて」
信じられるか、つか、何を信じろっちゅーねん、ヴォケか?
スティーブが暖炉にスケッチブックをポイすると、ファイヤー!
何ということでしょう、スティーブの体が燃え上がったやないのん。
スティーブ、焼死。
意識を取り戻したピーターが「オトン…オカン…」言いながらリビングに来るとオトンの黒焦げ死体。
わーい、焼肉の臭いがする~…ちゃうがな。
恐る恐る周囲を見渡すピーターの背後の天井にくっついとるアニー。
ピーターに襲いかかるアニー、ウヒィィィィィと逃げるピーター。
屋根裏部屋に逃げ込んだものの、アニーが入口の扉にどんどん頭叩きつけとる。
怖い…。
ジョギッジョギッ…って音がして上を見上げたら。
アニーが宙に浮いて、自分の首を自分で切り落としとった。ワイヤーかなんかで。
ごーりごーり…飛び散る血。
無表情で首を切るアニー。
ウワァァァァァァ!思わず窓から飛び出したピーターは落下して意識を失う。
ごーりごーり…ゴトッ…。何かが落ちる音…。イヤーン
何かがやってきてピーターの身体に侵入。
意識を取り戻したピーターは庭にあるログハウスに行く。
そこではマッパな奴らがピーターを崇めるように頭を垂れとった。
首のないアニーも、首がなくて腐乱してるエレンも傅いてる。
ピーターは、なんだかワケガワカラナイヨというとまどいの表情を浮かべたま、立ちすくむだけ…。
おしまい
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賛否両論が巻き起こりそうな作品。
マダムは、もうブログ事業から撤退するはず(事業て…)だったのに、
万城目くん風に言うなら「もし、お伝えしたいことがある…」とばかりにこの映画のレビューは書かなアカンという義憤に駆られてこれを記す。
ざっくりいうと、
おばーちゃんは自分の家族を生贄にして悪魔と手を結び、
その犠牲になった一家は次々犠牲になっていきはるんぇ。
そんでペイモンの依代になるピーターは、目論見通りペイモンに乗っ取られちゃったよ、ヤッフーイ!という映画。
非常にスローなテンポで進んでいくので「退屈でおじゃる」という気になることでしょう。
人ならざる殺人鬼が、青春真っ盛りのヤングな兄ちゃんや嬢ちゃんをバッタバッタとKILLしていくスラッシャー映画に比べたら、むっちゃかったるい。
チャーリーのもげた生首にアリがたかっているのが前半のハイライト。
その後はまたかったるい日常が続くのですが。
待って。
人が狂っていくさまをじわじわ観てたら、こっちがどよんどしてくるわ。
アニーは「精神病を発症すること」と同じくらい「エレンが何ぞアカンものを残していってる(=それは悪魔関係)」ってことを恐れてはる。
悪魔は男子に憑くのでピーターはおばあちゃんには近づけなかった。
そのかわりのチャーリーを「差し出した」。
ちょ、母親なのに何だよぅ。そんでチャーリーが事故死したら「おめーのせいじゃけぇのぅ!」と暗にピーターを責める…。
メンタルゲキヤバ!
この映画で怖いのは、スティーブが死んでから…の。
もう映画終わるやん!終盤も終盤になってようやく「ホラーらしい驚き攻撃」が発生すること…じゃなくて。
コミュニケーション取れない人との間には、広くて深い川があるんだってこと。
アニーが必死に「悪魔や、カルトや!」言うて騒いでも良識的なスティーブには「気のふれた嫁がやらかしとる、難儀やな。しかも嫁の攻撃が息子に向いとる、どうしてくれよう」としか思わないし。
チャーリーは極度のコミュ障やし、ピーターは母親が好きじゃない。
そりゃ、昔母親に殺されかけたことがあるんやから、そういう気持ちになっても仕方ないわ。
この機能不全家族っぷり。
チャーリーのコミュ障は、エレンがそうしたんだろうけどね。
この映画が怖いのは、音で「何が起きてるか喚起させるところ」だと思うの。
電柱のドゴッ。
アニーのゴトッ。
舌打ちのコッ。
ヒィィ…映像をイメージするとむっさ怖いやん?
音でびっくりさせて驚かせるタイプのホラーは嫌いという方はぜひとも。
ケレン味たっぷりのデーハーなホラーが好きな方にはおすすめしません。
厭ホラー。
悪魔なんかちっとも毛ほども怖くないマダムですが、
これは怖いというより気持ち悪かった。
伏線がきれいに、見事に回収されていって、やだこれ…感がずーんずーんと逼迫。
最高でござる!
序盤からびっしり伏線が張り巡らされてるのでかったるくてもきちんと観てね。
アニーの顔芸。
あんたの顔が怖い。
ヒステリックで自己制御できない人って、怖いよね…正直な感想。
アニーの日本語版の吹き替えって伽椰子さんの人なん?
何が怖いって、カルトの方々。
裸で白塗り?でマッパ。おまけに美形がおらぬ、ジジババばっか。
ジジババは暇なんか!
傅いてる時なんて、おティン坊がブラブラしてはるので、
「そういうの、観とうない」って言っちゃうわよ。
え?そんなとこ誰も観てないって?
観た直後より、時間が経ってからのほうがジワ~~っと来るスルメ映画。
気まぐれ更新ですがよろしくお願いします。
ポチッといただけると嬉しいにゃ~。ここも放置状態じゃけぇのぅ。
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