すぐに使える喚起テクニック7選
お兄ちゃん後ろ~~~!
祖母が亡くなった一家に降りかかる悲劇。
長男の運転する車に乗っていた長女が事故死した。
そのことで過家族は病んでいき…。
コッ…コッ…舌打ちの音が追いかけてくる。
恐怖を引き連れて。
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===登場人物===
●アニー…ミニチュアハウス作家、遺伝に怯えている
●スティーブ…アニーの夫、普通の思考の持ち主
●ピーター…アニーの息子、高校生、事故で妹を死なせ…
●チャーリー…ナッツアレルギーを持つアニーの娘
●エレン…アニーの母、精神病を患っていた
●ジョーン…遺族の会で知り合った女性
祖母のエレンが死んだ。
エレンとうまく行ってなかったアニーは、葬儀もどこか他人事。
弔問客にも「ウチの知らん人がぎょうさん来てくれて…」と母に関心がなかったことを隠さない。
娘のチャーリーはおばあちゃんっ子だったせいで気分サゲサゲ
この子がなんとも言えず不気味で覇気がなく、いつもコッ!と舌打ちするのが癖になってはるん。
エレンの墓が荒らされた…そんな連絡がスティーブのところに来るが、彼はアニーには内緒にしていた。
アニーは家族を亡くした人が集まる遺族の会に出かけ、
「ウチのお母ちゃん(乖離性同一障害)もお父ちゃん(統合失調症で餓死)も兄ちゃん(被害妄想で自死)も、みんな精神を患ってた。
ウチ自身も夢遊病で、この精神の遺伝子が子供に受け継がれていたらと思うと怖い」
なんて告白したりなんかして。
ピーターが友人のパーリーに行きたいと言い出した。
アニーはチャーリーを連れて行ってくれるなら行ってもいいと条件を出す。
そのパーリーでチャーリーはナッツ入りの食べ物を口に入れてしまいアレルギー発作。
慌てて猛スピードで車を走らせ帰宅する途中、息苦しくなったチャーリーが窓を開け、外の空気を吸おうと身を乗り出した時。
まさにその時。
ピーターは路上に動物の死骸らしきものを見つけハンドルを切ってしまった。
ゴッ!
鈍い音。
チャーリーは道端の電信柱に頭をぶつけ、首チョンパ
ピーターはそのまま家に帰り、自室のベッドに閉じこもる。
翌朝、母の絶叫が…。
ピーターは自責の念に駆られ、アニーは心ここにあらずな状況。
スティーブは父親として、今生きて精神崩壊の危機にある息子をなんとかしてやりたいと思うものの、なかなかうまくいかない。
アニーはどんどん病んでいき、ピーターもまたどんどん病ん
いく。
引きずられてスティーブも病んでいく…。
病みのループがノンストップってやつよ。
アニーは、遺族の会で知り合ったジョーンに、無理やり家に連れて行かれ降霊術を教えられる。
全く信用していなかったアニーだけれど、目の前で起きる超常現象に恐怖を感じつつ魅了されてしまった。
ジョーンの言うようにろうそくを灯し、チャーリーが大事にしていたスケッチブックを媒介にして彼女を呼び寄せることに。
真夜中に降霊会をやりだすアニーに戸惑う家族。
ピーターは無言の責め苦だと感じ、ストレスマックス。
たまに聞こえるコッ…という舌打ちの音に怯えまくる。
ここでまだ理性をかろうじて保っていたスティーブは、ピーターを守ることに専念。
スティーブにはアニーの言うことがたわごとにしか聞こえない。
そらそうよ。
ソラ・ソ・ウヨ!
アニーは降霊術でなんか変なものを呼び寄せたんちゃうかと思い、チャーリーのスケッチブックを燃やそうとするが自分の腕に火がついて焼却を断念
ジョーンの家に押しかけたら彼女は姿を消してはった。
エレンの遺品からジョーンがエリカと同じカルト教団に入っていたことを知るアニー。
また、屋根裏部屋にはエレンの遺体(首なし)があるじゃないのよさ。
時を同じくしてピーターは意識が錯乱し、自分の顔を机に叩きつけ鼻の骨を折る重症。
学校からお呼び出し。
意識をなくしたピーターをベッドに運ぶ夫婦だが、アニーはピーターより「屋根裏に遺体が遺体がアワワワハワワ」と、自分の云いたいことを言ってパニック。
確かに遺体はあったけど、スティーブは「お前が墓を掘り返して持ってきたんちゃうんかい」とアニーを疑ってる。
「ちゃうねん!
ジョーンはお母ちゃんのカルト仲間やってん!
お母ちゃんは悪魔ペイモンを信仰してるんよ、ウチら家族は、はめられてん!
地獄の門がオープンセサミったわけよ。
ウチな、この責任とってスケッチブック燃やそうとしてんけど、ウチが燃えるねん。
ほんでお願い、このスケッチブックを、
あなたの手で燃やしておくれでないか?
自分では、燃える覚悟ができひんから…」
スティーブにしたら「何言うとんねんコイツ」だよね?いよいよおかしくなりおったわ…だよね。
夜中に家族叩き起こして降霊会したと思ったら屋根裏にオカンの遺体隠しとるし、しかも意味のわからんことをギャーギャーわめきよる。
「私を信じて」
信じられるか、つか、何を信じろっちゅーねん、ヴォケか?
スティーブが暖炉にスケッチブックをポイすると、ファイヤー!
何ということでしょう、スティーブの体が燃え上がったやないのん。
スティーブ、焼死。
意識を取り戻したピーターが「オトン…オカン…」言いながらリビングに来るとオトンの黒焦げ死体。
わーい、焼肉の臭いがする~…ちゃうがな。
恐る恐る周囲を見渡すピーターの背後の天井にくっついとるアニー。
ピーターに襲いかかるアニー、ウヒィィィィィと逃げるピーター。
屋根裏部屋に逃げ込んだものの、アニーが入口の扉にどんどん頭叩きつけとる。
怖い…。
ジョギッジョギッ…って音がして上を見上げたら。
アニーが宙に浮いて、自分の首を自分で切り落としとった。ワイヤーかなんかで。
ごーりごーり…飛び散る血。
無表情で首を切るアニー。
ウワァァァァァァ!思わず窓から飛び出したピーターは落下して意識を失う。
ごーりごーり…ゴトッ…。何かが落ちる音…。イヤーン
何かがやってきてピーターの身体に侵入。
意識を取り戻したピーターは庭にあるログハウスに行く。
そこではマッパな奴らがピーターを崇めるように頭を垂れとった。
首のないアニーも、首がなくて腐乱してるエレンも傅いてる。
ピーターは、なんだかワケガワカラナイヨというとまどいの表情を浮かべたま、立ちすくむだけ…。
おしまい
―――――――――――――――――――――
賛否両論が巻き起こりそうな作品。
マダムは、もうブログ事業から撤退するはず(事業て…)だったのに、
万城目くん風に言うなら「もし、お伝えしたいことがある…」とばかりにこの映画のレビューは書かなアカンという義憤に駆られてこれを記す。
ざっくりいうと、
おばーちゃんは自分の家族を生贄にして悪魔と手を結び、
その犠牲になった一家は次々犠牲になっていきはるんぇ。
そんでペイモンの依代になるピーターは、目論見通りペイモンに乗っ取られちゃったよ、ヤッフーイ!という映画。
非常にスローなテンポで進んでいくので「退屈でおじゃる」という気になることでしょう。
人ならざる殺人鬼が、青春真っ盛りのヤングな兄ちゃんや嬢ちゃんをバッタバッタとKILLしていくスラッシャー映画に比べたら、むっちゃかったるい。
チャーリーのもげた生首にアリがたかっているのが前半のハイライト。
その後はまたかったるい日常が続くのですが。
待って。
人が狂っていくさまをじわじわ観てたら、こっちがどよんどしてくるわ。
アニーは「精神病を発症すること」と同じくらい「エレンが何ぞアカンものを残していってる(=それは悪魔関係)」ってことを恐れてはる。
悪魔は男子に憑くのでピーターはおばあちゃんには近づけなかった。
そのかわりのチャーリーを「差し出した」。
ちょ、母親なのに何だよぅ。そんでチャーリーが事故死したら「おめーのせいじゃけぇのぅ!」と暗にピーターを責める…。
メンタルゲキヤバ!
この映画で怖いのは、スティーブが死んでから…の。
もう映画終わるやん!終盤も終盤になってようやく「ホラーらしい驚き攻撃」が発生すること…じゃなくて。
コミュニケーション取れない人との間には、広くて深い川があるんだってこと。
アニーが必死に「悪魔や、カルトや!」言うて騒いでも良識的なスティーブには「気のふれた嫁がやらかしとる、難儀やな。しかも嫁の攻撃が息子に向いとる、どうしてくれよう」としか思わないし。
チャーリーは極度のコミュ障やし、ピーターは母親が好きじゃない。
そりゃ、昔母親に殺されかけたことがあるんやから、そういう気持ちになっても仕方ないわ。
この機能不全家族っぷり。
チャーリーのコミュ障は、エレンがそうしたんだろうけどね。
この映画が怖いのは、音で「何が起きてるか喚起させるところ」だと思うの。
電柱のドゴッ。
アニーのゴトッ。
舌打ちのコッ。
ヒィィ…映像をイメージするとむっさ怖いやん?
音でびっくりさせて驚かせるタイプのホラーは嫌いという方はぜひとも。
ケレン味たっぷりのデーハーなホラーが好きな方にはおすすめしません。
厭ホラー。
悪魔なんかちっとも毛ほども怖くないマダムですが、
これは怖いというより気持ち悪かった。
伏線がきれいに、見事に回収されていって、やだこれ…感がずーんずーんと逼迫。
最高でござる!
序盤からびっしり伏線が張り巡らされてるのでかったるくてもきちんと観てね。
アニーの顔芸。
あんたの顔が怖い。
ヒステリックで自己制御できない人って、怖いよね…正直な感想。
アニーの日本語版の吹き替えって伽椰子さんの人なん?
何が怖いって、カルトの方々。
裸で白塗り?でマッパ。おまけに美形がおらぬ、ジジババばっか。
ジジババは暇なんか!
傅いてる時なんて、おティン坊がブラブラしてはるので、
「そういうの、観とうない」って言っちゃうわよ。
え?そんなとこ誰も観てないって?
観た直後より、時間が経ってからのほうがジワ~~っと来るスルメ映画。
気まぐれ更新ですがよろしくお願いします。
ポチッといただけると嬉しいにゃ~。ここも放置状態じゃけぇのぅ。
↓
喚起をこよなく愛するサイト♪
「なつぞら」 第45回
第8週 「なつよ、東京には気をつけろ」
咲太郎は女たらし?人たらし?・・・の巻
※無断転載対策のため、不本意ですが、
しばらく、注意喚起させていただきます。
こちらの記事は、「日々のダダ漏れ」 の
記事です。ご覧になっているブログ名が
「日々のダダ漏れ」、以外のブログ名は、
記事を無断転載しているブログです!!
↓ オリジナルのブログはこちらです♪
<クラブ・メランコリー>
(ステージで歌う煙カスミ)
なつは、東京・新宿にいました。
**********
<クラブ・メランコリー>
カスミ) ねえ、もしかして、あなたは…?
なつ) お久しぶりです。
雪之助) いや~いかった!
あなたの歌声はね、素晴らしいです!
カスミ) どうもありがとうございます。
雪次郎) すいません、
お酒に酔ったみたいで…。
カスミ) ああ…いいんですよ。
あなたは確か、咲坊の…。
なつ) はい。奥原咲太郎の妹です。
兄が今、どこにいるか知りませんか?
カスミ) 知らないわね。
なつ) そうですか…。
カスミ) ちょっと、
お酒につきあってくれる?
なつ) えっ?
**********
<繁華街の路地裏>
雪之助) 寒くないですか?
そんな格好して。ちゃんと挨拶…。
(おでんのお店に入るカスミ)
カスミ) あっ、こんばんは。
亜矢美) あらカスミねえさんいらっしゃい。
カスミ) はいこっちよ!
お客さん連れてきたのよ。
亜矢美) まあうれしいお客様。
いらっしゃいませ、アッハハ…。
いらっしゃい。
なつ) おばんです。
亜矢美) あっ…おばんです、
ハハハハ…。どうぞ。
なつは、亜矢美さんとの出会いの
意味をまだ、知りませんでした。
**********
<おでんの店・風車>
雪次郎) 父ちゃん…もうやめれって。な。
雪之助) 心配すんな雪次郎。
ここどこよ? 新宿だべお前…。
雪次郎) もう分かったって…。
亜矢美) 北海道からじゃ遠かったでしょう。
なつ) はい。
亜矢美) おでん、好きなの言って。
カスミ) 遠慮しなくていいのよ。
私のおごりだからね。
亜矢美) じゃあね、お勧めの
このばくだん、食べてよ。
なつ) すいません。
雪之助) あ~私熱かんにして下さい。
亜矢美) お~はいはい。
雪次郎) それはもう、
出さなくていいですから。
亜矢美) 出しますわよ。商売商売!
雪次郎) え~…。
亜矢美) レミちゃんも好きなの言って。
レミ子) はい。それじゃ…はんぺん大根
ちくわぶコンニャク卵ツミレがんもどき!
亜矢美) 分かんないけど全部入れときます。
レミ子) あ~お願いします。
亜矢美) 今日は、ステージの帰り?
カスミ) そう、クラブメランコリー。この3人
はね、私の歌を聴きに来てくれたのよ。
亜矢美) おねえさんの古くからのお知り合い?
カスミ) 人を捜して、私を訪ねてきたのよ。
亜矢美) あら、人捜し?
なつ) はい。
カスミ) 子どもの頃に生き別れた、
お兄さんですって。それがね、
と同じ、
ムーランルージュで働いていたんだって。
去年の夏ごろよね、捜しに来てたのは、
そのお兄さんを。
なつ) はい。その時、兄には会えた
んですけど、また今はどこにいるか
分からなくなって。
カスミ) だからね、今度は、お兄さんの
そばで暮らすために、東京に出てきた
んだって。
なつ) いや、兄にとっては迷惑になる
だけかもしれませんけど…。
カスミ) 名前、何ていうんだっけ?
なつ) 奥原なつです。
あっ、兄の名前は奥原咲太郎です。
カスミ) ムーランルージュじゃ
咲坊って呼ばれていた子なのよ。
亜矢美) はい、熱かん…。
雪之助) あ~…。
雪次郎) やめれって、いやもう…。
あっ、もう…。
雪之助) なみなみ…ついで下さい。
雪次郎) いやもう、あっ、もう…。
雪之助) あのね、女将…女将あの、
この子はね、なっちゃんね、本当に
苦労したんだわ。
亜矢美) そうなの?
なつ) おじさん、いいって…
そったらことないから。
雪之助) ある。あるべ! 子どもの頃によ、
北海道の、牧場に預けられてさ。これが
ね、そこにいたのはなんとまあ、人の苦
労を、苦労とも思わねえようなおっかな
い開拓者のじいさんでな。牛のね…牛の
乳搾りできなきゃ、学校に行くなって言わ
れてたんだよ。
雪次郎) いやもういつの話してんだべ。
雪之助) なっちゃん、なっちゃん…
あれだべ、あの~ほら、つらくなってよ、
牧場飛び出したことあったべ?
なつ) おじさん…。
雪之助) あったべ!
なつ) あったけど…。
雪之助) あったべ!
ほらあの、東京のお兄さんに会いたくな
ってよ、飛び出したことあったべや?
ところが…ところがですよ女将…女将!
亜矢美) ん…はい?
雪之助) その兄さんってのがね、
これ会ってみたらもうこれ、
ろくでもねえやつでな…。
亜矢美) あら…。
雪之助) 警察のね、
やっかいになるようなやつでな…。
雪次郎) もうやめれって! なっちゃん
に失礼だべ、そったらこと言ったら!
なつ) 別にいいから。
雪之助) なっちゃんあれだよな…
お兄さん川村屋に借金残してんだべ?
その借金返すためにね、なっちゃんは
皿洗い川村屋でやってるんです。
なつ) いやおじさん、それは違うっしょ!
雪之助) そういうことにもなるべさ。
おい雪次郎! お前支えてやれ!
雪次郎) うん。
雪之助) 分かったか?
雪次郎お前…。おっ…!
(椅子から転げ落ちる雪之助)
なつ) あっ! おじさん…? えっ…?
雪次郎) 支えなきゃなんねえのは
そっちだべよ…。しょうがねえな
もう…飲み過ぎだべ弱えのに…。
なつ) あっ、すいません、もう帰ります。
亜矢美) 北海道?
なつ) いや…川村屋です。
寮があるんで…すいません、
ごちそうさまでした。
亜矢美) 気を付けてね。
なつ) はい。ごちそうさまでした。
雪次郎) すいません、
ごちそうさまでした。
雪之助) 寒い…寒い…。
(一緒に店を出て、なつの腕を掴むレミ子)
なつ) えっ…?
レミ子) 咲ちゃんにさ…。
なつ) 咲ちゃん?
レミ子) お兄さんに、
私にも返すように言ってよ。
なつ) 兄は、あなたにも
お金を借りてるんですか?
レミ子) お金じゃない…。私の心よ。
なつ) はい?
レミ子) 心の操!
真心を一晩、貸したままだから。
返してもらうわよ。
なつ) さっぱり分かんねえ…。
**********
<店の中>
カスミ) ごめんね。
亜矢美) 知らせに来てくれたのね、
おねえさん。
カスミ) あとは、亜矢美ちゃん次第よ。
**********
<川村屋のアパート>
(布団を運んでくる佐知子)
なつ) すいません佐知子さん。
佐知子) 何が?
なつ) せっかく一人で
部屋を使ってたのに…。
佐知子) 私も最初は相部屋だったのよ。
だから気にしないで。
なつ) 佐知子さんみたいな人でいかった。
佐知子) 私も。あなたでよかったわ。
困ったことがあれば、何でも言ってね。
なつ) ありがとうございます。
佐知子) 咲ちゃんからは、何も、
聞いてない…わよね? 私のこと。
なつ) 咲ちゃん?
佐知子) そりゃ、言えないか…。
なつ) えっ?
**********
<共同洗面所>
(歯磨きをしているなつ)
雪次郎) あっ、なっちゃん、早えなあ。
なつ) 遅いよ。
どうしても早く目が覚めちゃって。
布団の中で我慢してたんだから。
う~ん、牛が恋しい…。
雪次郎) そうか。
なつ) おじさん大丈夫?
雪次郎) さっき目覚めて、
二日酔いで苦しんでるわ。
水もってこいって。父ちゃん…。
**********
<なつの部屋>
なつ) あっ、おはようございます。
佐知子) おはよう。早起きで偉いわね。
なつ) いや、癖なんです。
(布団を畳む佐知子)
なつ) あっ、自分でやります…。
佐知子) あのさ…。
なつ) はい?
佐知子) これ、少ないけど…
お兄さんに渡してくれる?
なつ) えっ?
佐知子) 少しでも足しになればと思って。
なつ) えっ、何ですか? これ。
佐知子) お金よ。
なつ) えっ、なしてお金を…?
佐知子) 力になりたいからでしょ。
私からじゃ遠慮して受け取って
くれないかもしれないから。
あなたから渡してあげて。ね。
なつ) あっ、あの…
兄と、何かあったんですか?
佐知子) ハッ…やだ…まだないわよ。
なつ) まだ…? えっ、もしかして兄は、
あなたにも、借りがあるんですか?
佐知子) 借りなんてないわよ。
私と咲ちゃんは、同志だもの。
なつ) 同志?
佐知子) この新宿で、ずっと一緒に、
強く生きていこうって誓ったの。
ハッ…やだ…。
なつ) やだ…。
兄ってどんな人なんでしょう…。怖…。
**********
<路地裏>
(「風車」の表で踊りながら掃除する亜矢美)
男性) こんにちは。
亜矢美) はいご苦労さん。
**********
(店でおでんの仕込みをする亜矢美)
(戸が開く音)
咲太郎) ただいま!
亜矢美) 咲太郎…。
咲太郎) 何だよしけた面して。
相変わらず不景気か?
神武景気もここまでは届かないか。
ま、元気出しなって母ちゃん。
亜矢美) あ…おでん、
出来たばっかりだけど、食べるかい?
咲太郎) うん。
風車のおでん久しぶりだなあ。
亜矢美) あんたまた、
新宿に戻ってきたの?
咲太郎) ここしか帰る所がないだろ。
亜矢美) で、今は、何やってんの?
咲太郎) 今?
今は新劇の劇団手伝ってんだ。
亜矢美) 新劇?
(回想)
(舞台袖から花びらを降らせる咲太郎)
咲太郎) 昨日が千秋楽だったんだ。
ちっとも儲からないけど、
うん…役者はいいんだよ。
あっ、ほら、ムーランルージュも最後の
方は新劇みたいだって言われてたろ?
亜矢美) うん…。やっぱりそっか、
まだ知らないか…。
咲太郎) えっ?
亜矢美) それで帰ってきたって
わけじゃないんだ。
咲太郎) 何の話だ?
亜矢美) (ため息)
あんたの、妹、新宿に来てるよ。
北海道から。
咲太郎) えっ、なつが!
亜矢美) あんたを、捜してる。
今度はこっちで、
暮らすために出てきたらしいよ。
咲太郎) 何で? 今さら俺なんか…。
亜矢美) あれは…追い出されたんだね。
咲太郎) えっ、北海道をか?
**********
<川村屋の厨房)
杉本) まず卵を、こうやって、白っぽく
なるまで泡立てる。それから、さっき
の粉ももう一回振っとけよ。
雪次郎) はい! 分かりました!
(皿洗いをしているなつ)
光子) なつさん。
なつ) はい。
光子) これから忙しくなるから、
今のうちごはん食べておきなさい。
なつ) はい。
**********
<風車>
咲太郎) 俺のせいか…!?
俺のせいでなつは、
一人で東京に来たのか…!
亜矢美) 妹さんはね、北海道で、
それはそれは、苦労してきたらしいよ。
咲太郎) いやそんなことはないだろう!
去年の夏に会った時は、幸せだって言
ってたよ。一緒にいたおばさんだって…。
亜矢美) お前がそう言わせたんだろうが。
(咲太郎が持ってきた日本酒を飲む亜矢美)
**********
<厨房>
(賄いを食べながら、働く雪次郎を
ノートに描いているなつ)
男性) 熱いよ、熱いよ…。
何だまだ泡立て終わらないのか。
早く粉も振って、
バターは湯煎にかけとけよ。
雪次郎) はい…。
なつよ、何だか咲太郎に
勘違いされているみたいだけど、
もうじき、会えるかも知れないよ。
**********
鈴木杏樹が出てると言われても分からなか
ったんだけど…。回想の挿入劇の女優さん
だったのね! 舞台メークのせいでまったく
わからなかったよ~! 男性の役者の方は
またも真田丸関係(栗原英雄)だったそうで。
ただでさえ、元朝ドラヒロイン・比嘉愛未、山
口智子と濃い~キャスティングだというのに、
あれこれぶっこんでくるもんだから…カオス
だわ主役が霞むわ…。さすがのすずちゃん
でも、あんなに大物ばかりに囲まれてしまう
と、いろいろと持っていかれてしまうよね…。
咲太郎はあのルックスだし、モテるだろうけ
ど、女たらしなのか人たらしなのか…。どっ
ちにしても、同じDNAを持った兄妹だなあと
しみじみ思ってしまうわけで。とはいえ色恋
沙汰は怖いから~。咲太郎よ、気をつけて。
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